マイタケの菌床に工夫@読売新聞【栃木の企業力】2011年9月2日
2011-09-11
読売新聞【栃木の企業力】2011年9月2日
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マイタケの菌床に工夫
高根沢町のキノコ製造販売業「那須バイオファーム」の主力製品は、菌床栽培のマイタケ「栃の木まいたけ」だ。うまみ成分であるアミノ酸を多く含み、肉厚で歯ごたえも良く、宮内庁に献上したこともある逸品。同社の村上碩(ひろし)社長(64)は、原木から作る天然物に負けない本物志向のマイタケ作りにこだわっている。
「栄養価の高いオンリーワンの品種を生産するため、栽培努力を怠らない」と、村上社長は話し、栽培方法に自信を見せる。菌床には、マイタケが発生するナラなどの広葉樹のオガ粉に、小麦やトウモロコシなどを粉砕したものを混ぜている。木がどの季節に伐採されたかによって、木に含まれる栄養分が異なるため、時期に合わせて配合も変える。
天然のマイタケが育つ自然環境に近づけるための努力も怠らない。温度や湿度を管理し、霧を発生させることで、秋の山の山頂付近の環境を再現している。こうして育てたマイタケは、アミノ酸の含有量が通常よりも3~4倍多いのが大きな特徴だ。
食品を作っているだけに、安心安全にも気を配る。無農薬栽培を行っていることに加え、従業員の靴底の殺菌などにも、一般的な消毒薬のエタノールと、医師がメスなどを消毒するための塩化ベンザルコニウムの2種類を併用。村上社長は「色々な薬品を使うのではなく、人に説明して理解してもらえるものしか使わない」と力を込める。
福島第一原子力発電所の事故以降、食品への放射性物質の影響が懸念されているため、菌床に使用するオガ粉も、放射性物質の有無をしっかり検査し、証明書があるものだけを仕入れている。
現在、同社が力を入れて取り組むのが、菌床の再利用だ。県の助成を受け、宇都宮大学などと共同で家畜飼料として活用する方法を研究中だ。
マイタケのほかにキクラゲも栽培するほか、マイタケの栄養分を含んだ水や調味料も製造。キノコを買った人のために、マイタケ餃子や、キクラゲの水とんなど、お薦めのレシピも公開。いずれも同社専務で妻の和子さん(61)が考案した。家族が支え合って経営し、豊かな味を作り出している。(上地洋実)
(2011年9月2日 読売新聞)

